コラム

防水工事の種類は?その特徴・耐用年数・工法を徹底解説!

2021年12月15日

防水工事の種類は?その特徴・耐用年数・工法を徹底解説!

雨漏りしてしまった…そう慌てないためにしておきたいのが防水工事です。

防水工事は、建物を保護するだけではなく、美観を維持するためにも必要な工事ですが、さまざまな種類があるため、どの工事を選べばよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。

この記事では、マンションや工場で行う防水工事の種類・工法について解説します。また各工事の特徴や耐用年数、メリット・デメリットについてもまとめました。

そして防水工事の選び方や、失敗しない進め方についても紹介しているので参考にしてみてください。

防水工事の種類は4つ!それぞれの特徴や耐用年数まとめ

マンションや工場で行う、基本的な防水工事の種類は4つあります。具体的にどんな工事を行うのか、見ていきましょう。

防水工事の種類ウレタン防水

防水工事の種類① ウレタン防水

ウレタン防水は、ウレタン樹脂という防水液を塗布し、乾燥させて防水層を作る工事で、一般的によく行われる防水工事です。

ウレタン防水のメリットは、シートのようなつぎ目がないこと、段差がある場所や複雑な形状の場所にも施工できる点で、屋上やバルコニー、外壁にも施工することがあります。

また他の防水工事に比べて、安価で施工できるという点も大きな魅力です。

対して、ウレタン防水のデメリットはほとんどありませんが、ウレタン樹脂を塗布する際に、均一に仕上げる技術が必要になるため、施工技術に長けた業者を選ぶことが大切になるでしょう。

ウレタン防水の耐用年数は、施工する場所や選ぶ工法によっても異なりますが、5年~10年となります。

次にウレタン防水の3つの工法について確認していきましょう。

密着工法

密着工法とは、下地に直接ウレタン樹脂を塗布し、防水層を作る工法です。複雑な形状の場所でも施工しやすく、既存の防水層に塗布することも可能です。

他の工法に比べて費用が抑えられるため、よく選ばれています。

メッシュ工法

メッシュ工法とは、メッシュシートという網の目があるシートを下地と防水層の間に入れる工法です。勾配がある場所など均一に塗布するのが難しい場合に選択します。

通気緩衝工法

通気緩衝工法とは、下地に通気緩衝シートと呼ばれるシートを貼り付けた後、ウレタン樹脂を塗布していく工法です。この通気緩衝シートは、下地に含まれた水分が上昇するのを逃す働きをします。

例えば下地がコンクリートの場合、湿気がたまりやすく、防水層に膨れが生じやすいため、通気緩衝工法を行うことがあります。

防水工事の種類② FRP防水

FRPとは、繊維強化プラスチックの略で、ガラス繊維を混ぜたプラスチック樹脂のことを指します。

その特徴は、非常に硬くて丈夫であり、耐荷重性に優れています。また高い防水性があるため、貯水槽などにも使用されています。

気になる点としては、紫外線に弱いこと、表層の塗膜がなくなると中で空気がたまり、浮いてくることが多い点です。

これらの点から基本的には屋上では使用しません。 FRP防水は、戸建ての新築工事で、バルコニーに施工する場合が多くなります。

その他には日陰になる場所や、さまざまな理由で今後改修工事を予定していない場合に使用されることがあります。

なお、FRP防水の耐用年数の目安は、10年程度となっています。

屋上防水工事

防水工事の種類③ シート防水

シート防水は、防水性のシートを貼り付ける防水工事ですが、そのシートにはゴムシート、塩ビシート、アスファルトシートなど数多くの種類があります。

また人が歩くことのない「非歩行」の場所と、人だけではなく車の乗り入れがあるような「重歩行」の場所では選ぶシートが変わります。

マンションの屋上での改修工事や修繕工事では、紫外線や熱に強い塩化ビニール樹脂で作られた「塩ビシート」を多くの場合使用します。

シート防水のメリットは、広い場所に設置できること、スピーディーに施工ができることがあります。デメリットとしては、つぎ目ができてしまうこと、剥がれ・めくれなどの不具合が発生する場合があることです。

シート防水の耐用年数は約10年となります。そんなシート防水の2つの工法について見ていきましょう。

接着工法

接着工法は、専用の接着剤を使用し、下地に防水シートを直接貼り付ける工法です。一定の強度があること、費用が抑えられるメリットがあります。

気になる点としては、下地の劣化状況によってはシートの貼り付けが困難になる点で、すでに漏水している場合は不向きといえるでしょう。

機械式固定工法

機械工法は、専用の金具で防水シートを固定する工法です。接着工法とは違い、下地の影響を受けにくいのが大きな特徴で、漏水している場所にも対応できます。

気になる点としては工事の際、下地にシートを固定するのに金具を打ち付ける騒音や振動が発生しまうこと、下地にある程度の強度が必要になることが挙げられます。

基本的に人の歩行は不向きとされている工法で、屋上で使用されることが多くなります。

防水工事の種類④ アスファルト防水

アスファルト防水は、石油などの化学繊維で作られたシートにアスファルトを含ませ、下地に貼り重ねていく工事です。

アスファルト防水のメリットは、紫外線や雨水に強く、高い強度がある点、耐久性にも優れている点があります。

デメリットとしては、火を用いる施工の場合、独特な悪臭が発生することがある点です。 アスファルト防水は、新築のマンションの基礎工事に使用することが多く、時々屋根に使うことあります。

また施工時にバーナーであぶりながら、アスファルトを溶かし密着することがあるため、改修工事や修繕工事ではほとんど使用しません。

アスファルト防水の耐用年数は、約5年~10年となっています。

どの工事をすべき?防水工事の選び方

どの工事をすべき?防水工事の選び方

基本的に防水工事は、業者に調査をしてもらった上で必要な工事を行いますが、事前にどんな防水工事を選ぶべきか、そのポイントを知っておくと良いでしょう。

施工場所

防水工事は、ベランダ、屋上など施工する場合によって工事が異なります。

例えばFRP防水はベランダなどの狭小な場所に、シート防水は屋上などの広くてフラットな場所での施工が適しています。

また下地の形が複雑だったり、勾配があったりする場合も工事内容を考慮する必要があります。そんな時は、施工する場所を選ばないウレタン防水を使用することもあるでしょう。

劣化状況

現在漏水している場合と、漏水を予防する場合では、工事の種類だけではなく、工法も異なります。

その代表例はシート防水で、下地の劣化状況を踏まえて密着工法にするのか、機械的工法にするのかが変わります。

防水工事では、価格の安さや工期の短さで判断するのではなく、防水層や建物の劣化状況を踏まえた上での工事が大切になります。

工事の時期

防水工事の中には、新築時に行うものと今後の改修を踏まえた上で行うものがあります。

例えばアスファルト防水は、火を用いることがあるため、改修工事ではなく、新築のマンションに施工します。

雨漏りを防ぐためだけ?防水工事の目的とは

防水工事はその名の通り、雨水から建物を保護するために行いますが、漏水を防ぐためだけではなく、建物の劣化を防ぎ、美観を維持するためにも必要な工事です。

また漏水してしまった際に、今以上にひどくならない様にするための工事や、定期的に行うメンテナンスを含めた工事もあります。

防水工事は、屋上やバルコニーに施工するものと思われがちですが、外壁の窓周りや外壁材のつなぎ目などの隙間にシーリング材をいれて漏水を防ぐ工事もあります。

もし防水工事を行っていないと、漏水が生じてしまい、躯体や鉄骨、木造であれば柱や梁、壁が傷み、補修作業の範囲は広くなります。

そして躯体や鉄骨、柱や梁を取り換えるとなると莫大な費用がかかるため、できる限り「予防」の観点で防水工事をした方がよいでしょう。

防水工事はいつ行うのがベスト?

防水工事はいつ行うのがベスト?

防水工事は、一般的に10年から15年前後で「漏水が発生する前」に行うことがベストですが、建物そのものの寿命で工事を検討する人も多くいます。

例えば50年程もつ建物の場合でも、屋根や外壁の表層部分は紫外線や雨、風にさらされている場所は劣化が早くなります。

建物の寿命を全うし、安全に維持していくためには、屋根や外壁などのダメージを受けやすい表層部分で防水工事や塗装工事を行うことが大切になります。

塗装工事については、こちらの記事「マンションの外壁塗装工事はいつする?工事期間・費用の相場を解説」で詳しく解説しています。

失敗しない!防水工事の進め方

ここからは防水工事を円滑に進めるためのポイントを見ていきましょう。

建物の状況を把握しよう

防水工事は、漏水の予防なのか、経年劣化による漏水への対策なのかで選択する工事が異なります。

漏水がある場合は、まずは原因の究明、経年劣化がある場合は、今後漏水を防ぐために保証の付いた材料で工事ができれば安心でしょう。

基本的に防水工事ができない場所はありませんが、前述した防水工事では対応できない場合もあります。

そういった場合には、板金を使用して漏水を防ぐ工事、古い屋根の上に軽い屋根をかぶせるカバー工法などを検討しますが、まずは事前調査で建物の状況を正確に把握することが大切になります。

予算に応じた工事を発注しよう

防水工事にはさまざまな種類がありますが、工事の種類だけではなく、建物の劣化を補修する費用がかかることもあります。

まずは予算を踏まえた上で、必要な工事を選択すること、また予算内で工事を行う際のメリット・デメリットについてしっかり確認しましょう。

今後の修繕計画を立てよう

防水工事は一度きりではなく、定期的にメンテナンスを行うことで、建物が安全に維持できます。メンテナンスでは、防水層を保護するために、トップコートの塗り替えといった工事も発生します。

防水工事を検討する際は、今後の修繕計画についてアドバイスをくれる業者を選ぶと安心です。

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防水工事の種類や選び方についてお伝えしました。

防水工事はメンテナンスが時々で発生するため、長期的な付き合いができる優良業者に依頼することが、建物を長く安全に保つことにつながります。

白鳳は、建物状況に合った工事や材料の選定、予算に応じた工事のご説明、今後の修繕計画のアドバイスなどを行い、お客様のご希望に沿った防水工事を実現します。

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