コラム

大規模修繕の定義とは?改修・改良工事との違いや具体的な工事箇所について

2021年7月29日

大規模修繕の定義とは?改修・改良工事との違いや具体的な工事箇所について


建物の資産価値を維持するために、約12年から15年程度の周期で実施されることの多い大規模修繕工事。マンションやビルを所有するオーナー様であれば必ず耳にする言葉ですが、具体的にどのような工事が含まれるのか、法律上の「大規模修繕 定義」や「修繕」「改良」「改修」という用語の正確な違いまで把握されている方は少ないかもしれません。

限られた予算の中で計画的に工事を進めるためには、工事の定義や対象となる範囲を正しく理解しておくことが重要です。この記事では、大規模修繕の法的な定義をはじめ、工事の際によく見られる3つの用語の違い、そして実際に施工される具体的な工事箇所について、大規模修繕専門企業の視点から分かりやすく解説していきます。

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「大規模修繕」の定義とは

「大規模修繕」の法的な定義とは、建物の全体または複数の部位にわたって計画的に行う大規模な修繕工事のことであり、建築基準法においては主要構造部の1種以上を過半(1/2超)にわたり修繕する行為と定められています。特定の工事内容だけを指すのではなく、工事の規模や範囲、金額が大きくなるものを総称した定義となります。

マンションをはじめ、あらゆる建物は太陽の紫外線や雨風の影響、自然災害によるダメージを受けて劣化していきます。築年数が長くなるほど建物の様々な部分の劣化が目立ってくるため、住人の生活環境に影響のある箇所などを修繕する工事を行う必要があります。

これらは建物の規模や目的に応じて「修繕工事」や「大規模修繕工事」などと呼び分けられますが、ガイドラインや法律においてどのように明文化されているか、その詳細な基準を見ていきましょう。まず、国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインでは、以下のように定義されています。

建物の全体又は複数の部位について行う大規模な計画修繕工事(全面的な外壁塗装等を伴う工事)をいいます。
参照:国土交通省 長期修繕計画作成ガイドライン

また、建築基準法では、以下のように詳細な範囲を示して定義付けしています。

大規模の修繕とは、修繕する建築物の部分のうち、主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)の一種以上を、過半(1/2 超)にわたり修繕することをいいます。
参照:「法律上の手続きと補助・融資等の制度

このように、資産価値や建物性能を向上するための修繕工事および改修工事のうち、工事の範囲・内容が大規模なもの、また工事費が高額であったり工事期間が長期間にわたったりするものが、総括して大規模修繕と呼称されているのです。

実務においてこの「大規模修繕 定義」を正しく解釈する上で重要なのは、単なる局所的な雨漏り補修や数箇所のひび割れ対応(小修繕)とは明確に区別され、建物全体の寿命を数十年単位で延ばすための連続的な計画工事を指すという点です。株式会社白鳳では、これまでに6,000件以上の施工に携わってきた実績をもとに、法的な定義を満たすだけでなく、建物の劣化状況に合わせた無駄のない最適な「大規模修繕 定義」に基づいた修繕プランをご提案しています。

大規模修繕と同時に実施する「改修」の定義とは?

大規模修繕と同時に実施される「改修」の定義とは、経年劣化した箇所を建設当時の水準まで戻す「修繕」に加えて、新しい設備や機能を導入して初期よりも性能を高める「改良」を組み合わせた一連の工事内容のことです。建物の長寿命化と資産価値の向上を同時に実現するために定義されています。

大規模修繕工事を計画する際、見積書や提案書の中で「修繕」と並んで「改修」という言葉が頻繁に登場します。ここからは、実務や契約書において混同されやすい「修繕」「改良」「改修」という3つの用語が持つ固有の定義と役割について、さらに深く掘り下げていきましょう。

「修繕」の定義とは

「修繕」の定義とは、経年劣化や外部要因によって不具合が生じた建物や設備に対して修理・部品交換を行い、問題が起こった場所を建物が建設された時点の原状へと回復させるための工事内容を指します。あくまでマイナスになった状態をゼロ(当初の水準)に戻すことが目的です。

国土交通省の「法律上の手続きと補助・融資等の制度」でも、「修繕」という用語について「修繕とは、経年劣化した建築物の部分を、既存のものと概ね同じ位置に概ね同じ材料、形状、寸法のものを用いて原状回復を図ることをいいます。」と定義しており、あくまでも建物・設備などの原状回復を目的としたものとなっています。

なお、劣化や不具合が発生した際に、その場しのぎで応急処置的に行う工事については、「補修」または「小修繕」と呼ばれ、長期的な長期修繕計画に基づく「計画修繕(修繕)」とは明確に区別されます。

「改良」の定義とは

「改良」の定義とは、築年数が経過した建物の性能や機能を現在の最新水準に合わせてグレードアップさせ、新築時以上の付加価値や利便性を建物に付与するための工事内容を言います。原状回復ではなく、機能の「向上」を目的として定義されています。

技術の進歩や人々の生活に対する意識の変化に伴い、マンションに求められる機能や性能も年々高くなっているため、築年数が経過したマンションでは性能や機能面が時代遅れになってしまい、資産価値が下がってしまうケースも少なくありません。

そこで、築年数が経過したマンションを快適に維持するだけでなく資産価値を保つために、現在の水準に合わせてマンションの様々な機能を見直し、設備性能や建物全体の機能をグレードアップすることを「改良」と呼んでいます。

この「改良」には劣化部分の修繕工事などは含まれておらず、あくまでも設備・機能などを高める目的で行われるものだけを改良工事と呼んでおり、例をいくつか挙げると、郵便受けに宅配ボックスを設置する、バリアフリー設計を導入するなどがあります。

近年の大規模修繕における改良工事のトレンドとしては、共用部照明のLED化によるランニングコスト削減や、防犯カメラの増設によるセキュリティ強化などが挙げられ、居住者の満足度を高めて物件の競争力を維持する実務として非常に重視されています。

「改修」の定義とは

「改修」の定義とは、建物の安全性を維持するための「修繕」と、時代のニーズに合わせて価値を高める「改良」を包括的に行う工事内容のことです。現代の大規模修繕工事においては、この「改修」の考え方を取り入れて計画を立てることが実務上の主流となっています。

つまり、劣化した機能を元に戻す「修繕工事」に、初期状態より高い機能や良好な住み心地を目指す「改良工事」を内包させた総合的な建物リニューアル工事こそが、実務における「改修」の本質的な意味となります。

単に古くなった外壁を元の色に塗り直すだけで終わらせず、その足場がある機会を利用して外壁の断熱塗装への変更やエントランスの意匠変更などを同時に行うことで、建物全体のポテンシャルを劇的に引き上げることが可能です。法的な「大規模修繕 定義」の枠組みをベースにしつつ、この改修の視点を柔軟に取り入れることが、長期的な入居率の維持や資産価値の最大化を成し遂げるための重要な鍵となります。

大規模修繕の具体的な工事箇所は?

大規模修繕の具体的な工事箇所は?

ここまで大規模修繕に関する用語の意味や定義について解説してきましたが、具体的に大規模修繕ではどのような工事を行うのでしょうか?ここからは大規模修繕の工事箇所についてまとめていきます。

一般的に分譲マンションの場合、専有部分である居室は、傷み具合を踏まえた上で必要なお手入れを居住者が行うため、大規模修繕の工事範囲としては、居住者全員が使用する屋上や外壁、廊下、エレベーターなどの共用部分の修繕工事が対象となっています。

その大規模修繕における具体的な工事内容については、以下の通りです。

修繕工事項目工事箇所・内容
外壁工事コンクリート補修、タイル張替え、シーリング打ち替えなど
防水工事屋上、階段、開放廊下、バルコニーなど
鉄部塗装屋上フェンス、配電盤など
内部の補修工事エントランス エレベーターホールなど
設備工事電気、給水・排水管、消防避難設備など
仮設工事足場の組み立て

国土交通省の「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、大規模修繕では床・屋根の防水工事に掛ける金額が最も多く、その次に、雨風や直射日光などのダメージを受けやすく劣化が進みやすい外壁塗装や外壁タイル工事が続きます。そのことから、大規模修繕では壁や床、屋根など広範囲にわたる箇所をメインに鉄部や共用内部の補修・設備工事を行うのが一般的であることが分かります。

なお、大規模修繕の前には、建物や共用設備の劣化状態を把握するために建物診断を行う必要があります。この建物診断によって修繕が必要な箇所を洗い出すため、建物ごとに工事箇所は変わりますが、外壁工事を行う場合は足場を組む必要があるため、仮設工事は基本的には行うものと考えておきましょう。

大規模修繕の定義を確認して計画的に実施するために

大規模修繕の定義を正しく確認した上で計画的に実施するためには、将来的な建物の劣化(修繕)と時代に合わせたアップグレード(改良)の双方を見据え、修繕積立金の定期的な見直しや自治体の助成金制度をフルに活用した健全な資金計画を確立することが不可欠です。

ここで注意すべき実務上の落とし穴として、建物の付加価値を高める「改良(グレードアップ)」に関する費用は、既存の長期修繕計画上の予算(修繕積立金)には予め組み込まれていないケースが一般的であるという点です。

そのため、いざという時に予算不足にならないように、定期的に修繕積立金を見直すだけでなく、自治体の助成金・補助金などについても調べておくと安心です。

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マンションの大規模修繕なら白鳳にご相談を!

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大規模修繕を成功に導くためには、適切な人数で構成された公平な管理委員会(修繕委員会)を結成すること、自社の予算規模に見合った最適な発注方式を精査すること、そして何より工事完了後のアフターケアまで長期的な目線で伴走してくれる信頼できる施工業者を選ぶことが極めて重要です。

マンションやビルは、建て替えを迎えるまでに数十年の長い歳月があり、その間に複数回に及ぶ大規模修繕が必ず必要となります。目先の安さだけでなく、次の修繕周期まで見据えた長期的なスパンで建物の健康を考えてくれる優良なパートナーに依頼することが、大切な資産を長く安全に維持するための唯一の近道です。

私たち株式会社 白鳳は6,000件以上の大規模修繕に携わってきた実績を持ち、設計から施工まで一貫対応が可能な大規模修繕専門企業です。外壁補修やリフォーム、建材の張り替えの他にも、床や内装、タンク、配管、建具などの塗装も得意としています。

また、ドローンによる空撮や目視での事前調査、工事内容を見える化した詳細なお見積もりの作成、ISO 9001に準拠した施工管理の徹底、出来上がりが見えるシミュレーションシステムの運用、向こう10年間の定期的な点検など、安心してお任せいただける体制を整えております。

ご相談は無料となっておりますので、大規模修繕・外壁塗装でお悩みのオーナー様、管理会社様、施設担当者様はぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

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