コラム

外壁塗装の時期はいつが最適?工事のタイミングはどう決めるべき?

2021年10月1日

外壁塗装の時期はいつが最適?工事のタイミングはどう決めるべき?

外壁塗装の時期を見極めることは、建物の美観や耐久性を保つうえで非常に重要です。とはいえ、「いつ塗装すればいいの?」「季節によって違いはある?」と悩む方も多いのではないでしょうか?

外壁塗装は、劣化症状や建物の修繕周期、そして気候条件など、複数の要素を踏まえて時期を判断する必要があります。この記事では、マンションの大規模修繕との関係や季節ごとの特徴、工事期間の目安などをわかりやすく解説。

時期の決め方のポイントから信頼できる業者の選び方まで解説していますので、外壁塗装の時期について迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。

外壁塗装の時期を決める前に知っておきたい工事周期

マンションの外壁塗装を行う時期を決める前に知っておきたいのが大規模修繕の周期です。

マンションやビルなどの建物は、雨風や紫外線などのダメージによって、日々劣化しています。そのため、定期的に大規模な修繕を行い、建物の美観や耐久性を向上させる必要があります。

この大規模修繕は12年周期で行われるのが一般的。細かい周期は建物の構造や築年数などによりますが、約10年〜15年ごとに行うのが目安です。さまざまな箇所を修繕する際に、足場設置などの共通費用が抑えられるため、この大規模修繕のタイミングに外壁塗装を合わせることが多くなっています。

ただ、大規模修繕の周期に関係なく、外壁に劣化症状がみられた場合は、それが外壁塗装を検討するタイミング。放置してしまうと、建物構造の腐食や断熱性能の低下につながる恐れもあるため、早急に塗装工事を行う必要があります。

このように、工事周期と劣化症状の両面から外壁塗装の時期を判断することが、マンションの資産価値を守るうえで非常に重要です。

【関連記事】外壁塗装は何年ごとに行うべき?塗り直しを検討すべき劣化のサインと塗装を長く保つコツについて

参考:国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン
参考:国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査

外壁塗装の時期を決める前に知っておきたい工事周期

外壁塗装は1年の中でどの時期に行うのがベスト?

では次に、外壁塗装を行う場合、どの時期に行うのが最適なのでしょうか?

一般的には、大雨や雪など天候が安定しやすい10月~11月頃が、外壁塗装のベストシーズンだと言われていますが、近年では、塗料の性能が向上していることから、外壁塗装を行う時期については季節による大きな差はないとされています。

ただし、気候や地域、工事環境などの条件によっては、工事期間や費用、品質などに影響することもあるため、それらを考慮して工事の時期を見極めることが大切です。

例えば、外壁塗装ができない条件に、「気温が5℃未満、相対湿度が85%以上の場合は塗装作業に着手しない」というものがあります。

外壁塗装では、塗料を乾燥させる時間が必要となるため、塗料を塗ってから一定の時間をおかないといけません。そのため気温が低すぎる場合は、塗料の乾燥に時間がかかるだけではなく、塗料の伸びが悪くなり塗料の塗りムラや、塗り残しが起こりやすくなってしまうのです。

また湿気が多い場所や、結露が発生しやすい地域でも、塗料が乾きづらくなることがあるので、塗装作業を行う時期は慎重に検討するようにしましょう。

外壁塗装は1年の中でどの時期に行うのがベスト?

【外壁塗装を行う時期】季節ごとの特徴は?

外壁塗装に使用する塗料の面から言うと、工事を行う時期についてはどの季節でも大きな差はないとお話ししましたが、それでも、やはり季節ごとにそれぞれメリットやデメリットが存在します。

ここからは、季節ごとに外壁塗装を行うメリット・デメリットをまとめますので、外壁塗装の時期を検討する際の参考にご覧ください。

外壁塗装の時期:春(3~5月)の場合

外壁塗装の時期を春にする際のメリットは、気温と天候が比較的安定しており、塗装工事が予定通り進みやすいということです。

一方で、春の嵐や長雨の影響を受けることもあるため、工事が遅延する可能性はゼロではありません。また、春は外壁塗装にとっては人気シーズンであるため、希望する工期が叶わないというケースもあるので注意が必要です。

外壁塗装の時期:夏(6~8月)の場合

夏は、晴れの日が多く塗料がよく乾くため、予定通りに工事が進みやすいというメリットがあります。

ただし、6月に入ると梅雨があるほか、夕立やゲリラ豪雨など急な天候の変化で、突然工事がストップしてしまうことも。夏は比較的、湿気や雨の影響を受けやすいという特徴があります。

また、マンションなどでは外壁塗装時にベランダに置いてある室外機を養生するため、エアコンを使うことができないタイミングも。住民の生活に制限が出てしまうので、トラブルにならないように事前に周知しておくなどの必要があります。

外壁塗装の時期:秋(9~11月)の場合

外壁塗装のベストシーズンだと言われているのが秋です。秋は、気温も天候も安定しているため、工期が希望通りに進みやすいというメリットがあります。

ただし、9月~10月は台風が発生しやすい時期。タイミングによっては、工期が伸びる可能性があること、また、春と同様に人気シーズンであるため、希望する工期が叶わない場合がある点に注意が必要です。

外壁塗装の時期:冬(12~2月)の場合

冬は、比較的晴れの日が多く湿度が低いため、塗料の定着が良いのが特徴です。

ただし、冬は日照時間が短く、塗装作業の時間が限られるため、工期が長期にわたる可能性があります。また、気温が低すぎると塗装作業ができない可能性があるため、寒さが厳しい地域の場合は、時期を決める際には十分に考慮しましょう。なお、雪が降る地域では、雪解けまで塗装作業ができないという点もデメリットになります。

外壁塗装の時期は、季節だけではなく、地域や立地条件によっても作業工程が変わってくることもあるため、塗装業者に事前によく確認しておくようにしましょう。

こんな劣化症状が見られたら外壁塗装の時期かも?

こんな劣化症状が見られたら外壁塗装の時期かも?

前でも少し触れましたが、建物の立地状況によっては一般的な工事周期よりも劣化が速く進む場合があります。そのため、外壁塗装の劣化症状に気づいたらそのままにせずに、早めに対処することが大切です。

では、具体的にどのような劣化が見られたら、外壁塗装を行う時期だと判断すれば良いのでしょうか?代表的な症状をまとめていきます。

チョーキング

外壁塗装の劣化症状としてはじめの方に現れる症状です。このチョーキングは、白亜(はくあ)化とも言われ、外壁を指でさわったらチョークの粉のようなものがつきます。

紫外線などが原因となって外壁の表面に塗装されている塗料がダメージにより分解され、その一部が粉状になって現れています。防水の効果が発揮できなくなっているため、メンナンスでは、高圧洗浄などで表面の汚れを洗浄した後、塗装を行います。

塗膜剥離

塗膜剥離は、外壁の塗膜に水分が入り込むことで、塗膜が水分を含み膨張していき、その一部が剥がれてしまう現象です。

塗膜の剥離が進行して広範囲にわたってしまうと、建物を適切に保護できなくなるので、早めに外壁塗装などのメンテナンスを行いましょう。

ひび割れ(クラック)

塗料の劣化が進むと雨水を吸収しやすくなり、乾燥と膨張を繰り返すことで、ひび割れが生じる場合があります。

そして、外壁にひび割れが生じると、その隙間から、雨水や虫が侵入する可能性があるため、建物内部に深刻なダメージをもたらす恐れがあります。

露筋(ろきん)

露筋は、建物内部にまで傷みが生じた時に起きる現象です。

ひび割れなど雨水の侵入が主な原因で、鉄筋の腐食が進んで膨張。その結果、外壁の表面が押し出され、腐食した鉄筋がむき出しになった状態のことを指します。

メンテナンスでは、むき出しになった鉄筋付近の除去や錆落とし、欠落した部分を成形するなど、さまざまな工程が発生します。建物のダメージは大きいので、早めの補修が必要です。

シーリングの劣化

シーリングは、外壁材の間を埋めるゴム状の素材のことで、すき間を埋めることにより、雨水などの侵入を防ぐ役割を果たしていますが、紫外線の影響により劣化が進むと、ひび割れや剥がれ、欠落などが生じます。

シーリングの寿命は一般的に5~10年ほど。シーリングの補修では、古くなったシーリングを除去し、新しいものに打ち替えるのが主流です。

【関連記事】サイディングの外壁塗装を行う時期は?メンテナンスの目安はこれ!
【関連記事】大規模修繕で外壁塗装を行う目的とは?補修が必要な劣化・塗料ごとの耐用年数は?

外壁塗装の時期を決めるポイント

外壁塗装の時期を決めるポイント

外壁塗装の時期を決める際には、劣化症状や気候条件のほかにもいくつか考慮しておくべきポイントもあります。
ここでは、3つのポイントに絞って解説しますので、外壁塗装の時期を決める際の参考にしてみてください。

外壁塗装の期間を考慮する

外壁塗装の時期を決める際は、工事にかかる期間を事前に把握しておくことが重要です。なぜなら、塗装工事は天候や建物の規模によって日数が変動し、生活や業務に影響を及ぼす可能性があるからです。

例えば、一般的な戸建て住宅では、外壁塗装にかかる期間は約7〜10日程度が目安ですが、マンションや大型施設では、規模によって1ヶ月以上かかることもあります。

【外壁塗装の期間の目安】

  • 500㎡までは2週間
  • 500~1000㎡の場合は1ヶ月
  • 1,000~2,000㎡の場合は2ヶ月

目安としては、500㎡未満の建物なら2週間前後、1000㎡を超えるマンションやビルの場合は2ヶ月以上かかるケースもあります。こうした期間を踏まえつつ、余裕を持った時期を選ぶことが大切です。

【関連記事】マンションの外壁塗装工事はいつする?工事期間・費用の相場を解説

梅雨の時期はできるだけ避ける

近年の塗料性能の向上によって、外壁塗装を行う時期は季節による大きな差はないとされていますが、梅雨の時期は、雨天による工事の中断などが起こりやすいため、できるだけ避けるのが賢明です。

梅雨時期は、塗装工事自体が不可能というわけではありません。一般的には、塗装工事が少ない時期とされており、希望の日程で工事日を調整しやすいという大きなメリットがあります。

だたし、その一方で雨が多く工事期間が延びてしまう可能性がある点に注意が必要です。工期に余裕があれば問題ありませんが、ない場合は、比較的天候が安定している春(4〜5月)や秋(9〜10月)を選ぶことで、品質と効率の両面で安心できる施工が可能になります。

住民の生活環境との調整

外壁塗装の時期を決める際は、住民の生活環境との調整も欠かせません。

というのも、塗装工事には足場の設置や高圧洗浄、塗料の臭いなど、日常生活に影響を及ぼす要素が多く含まれているからです。

特に在宅時間が長い家庭や、小さなお子様・高齢者がいる場合は、騒音や臭気への配慮が必要です。たとえば、夏休みや年末年始などの長期休暇中は、家族が在宅する時間が増えるため、工事のタイミングを調整することで、生活への影響が抑えられます。

住民のライフスタイルに合わせて時期を調整することで、施工中のストレスを最小限に抑え、満足度の高い外壁塗装が実現します。

外壁塗装で失敗しない!業者選びのポイント

外壁塗装で失敗しないためには、時期の調整はもちろんですが、優良な塗装業者を選ぶことが大切です。

塗装業者の中には、高額な費用を請求したり、手抜き工事を行ったりする悪徳業者もいるため、慎重に選ばないといけません。そこで、ここでは塗装業者を選ぶ際のポイントを紹介していきますので、ぜひチェックしてから業者に問い合わせるようにしましょう。

外壁塗装工事業の許可があるか

外壁塗装はリフォーム業としての括りとなるため、免許や資格を持ち合わせていなくても、外壁塗装の工事を請け負うことができます。

そもそも塗装工事業の許可は、塗装以外の建設業の経験を7年以上持っている場合や、代表者または役員が、10年以上の塗装経験を持っている場合に取得でき、塗装や施工の実績を証明するものになります。

外壁塗装工事業の許可がないからといって、必ずしも技術面に問題があるとは言い切れませんが、国の審査や基準を通過していないと不安が残るため、外壁塗装工事業の許可の有無について確認しておくと安心です。

外壁診断が丁寧か

外壁診断によって、塗装工事の内容や費用が大きく変わるため、外壁診断を丁寧に行う業者を選びましょう。業者の中にはササッと点検して一様に見積を作成する業者や、劣化状況を把握せずにただ塗装工事を行う業者も存在します。

外壁診断を行った後に、劣化状況の説明を行い、どんな工事内容になるのか細かく説明してくれる業者だと良いでしょう。そして工事に入る前に不明点や不安なところが残らないよう、しっかり打合せしておくことが大切です。

見積りが妥当か

塗装業者から見積りを貰ったら、塗装代一式などではなく、きちんと明細が書かれているか確認しましょう。外壁塗装には、足場の組み立てや養生、下地処理などさまざまな工程が発生しますが、それらがきちんと含まれているか見ておくと安心です。

工事後に追加料金として請求される場合もあるので、見積りには何が含まれているかきちんと確認し、納得した上で業者と契約しましょう。

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今回は、外壁塗装を行う時期について解説してきました。
外壁塗装では、天候不良などのアクシデントがつきものであることから、施工管理に長けている、実績のある業者を選ぶことが大切です。

また、外壁塗装は10~15年周期で行いますが、外部環境によってはその都度メンテナンスが発生するため、長期的な付き合いができる優良業者に依頼することが、建物を長く安全に保つことにつながります。

私たち白鳳は、お客様のご希望に寄り添った大規模修繕工事を実現します。ご相談は無料となっておりますので、大規模修繕でお悩みのマンションオーナー様はぜひ一度お問い合わせください。

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