外壁塗装って必要?メンテナンスの必要性や塗装を検討するポイントとは?
2022年9月19日


外壁塗装のメンテナンスは、定期的に実施する必要性があります。
しかし、
「そろそろ外壁塗装のメンテナンス時期だけど、今すぐ依頼する必要性はある?」
「どれぐらいの劣化でメンテナンスが必要?その目安がわからない…」
「外壁塗装を放置するとどうなるの…?」
といった不安や疑問から、メンテナンスの時期を迷われている方も多いかと思います。
そこで本記事では、ビルや家などの建物の性能を維持するために必要な外壁塗装について、その必要性を裏付ける理由とともに、外壁塗装メンテナンスの必要性が高いケース・必要性が低いケース、そして費用相場などを解説します。
また、外壁塗装を屋根塗装と同時施工するメリットについても触れていますので、外壁塗装をご検討中の方はぜひ参考にご覧ください。
<目次>
外壁塗装メンテナンスの必要性とは?
外壁塗装は10〜15年ごとにメンテナンスするのが一般的です。というのも、外壁塗料の耐用年数がおおむね10年前後となっているからです。
しかし、必ずしも10年前後の周期で外壁塗装すべきかと言われると、そうではありません。それは、外壁材や塗料、使用状態によっては20〜30年持つ場合があるからです。また、そもそも外壁塗装をする必要がない外壁材も存在します。
とはいえ、外壁塗装メンテナンスの必要性が低い場合でも、10年前後のタイミングでプロに点検してもらうことで、建物の老朽化や構造体の腐食を早期に発見するきっかけになります。早期に劣化部分を発見することで深刻なダメージを防ぎ、結果的に修繕費用を抑えることができるのです。
次から、どうして外壁塗装においてメンテナンスの必要性があるのか、詳しく解説していきます。
参考:国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン」
【関連記事】外壁塗装の時期はいつが最適?工事のタイミングはどう決めるべき?
外壁塗装のメンテナンスの必要性を裏付ける5つの理由

外壁塗装におけるメンテナンスの必要性を裏付ける理由として、次の5点があげられます。
- 外壁塗料には耐用年数があるから
- 経年劣化してしまうから
- 健康被害につながる恐れがあるから
- 補修費用がどんどん高くなるから
- 美観が低下するから
それでは、詳しく見ていきましょう。
理由①:塗料には耐用年数があるから
外壁塗装に使用する塗料には耐用年数があります。
塗装に利用する塗料の種類別に耐用年数の情報をまとめると、下記の通りです。この耐用年数は塗料や外壁材の種類、施工内容によって変動しますが、10〜15年がボリュームゾーンとなっています。
| 外壁塗料 | 耐用年数の目安 |
|---|---|
| ピュアアクリル塗料 | 6年前後 |
| ウレタン塗料 | 8年前後 |
| シリコン塗料 | 12年前後 |
| ラジカル制御形塗料 | 18年前後 |
| フッ素塗料 | 20年前後 |
| 無機塗料 | 25〜30年程度 |
上記の耐用年数はあくまで目安期間となっており、定期的に掃除されていたり、外壁材との相性がよければ耐用年数より長持ちすることがあります。
反対に、外壁材に適さない塗料を使用したり、塗装の下準備がおろそかになっていると、寿命が早く訪れる可能性が高くなります。
なお、この塗料においては、耐用年数が長くなるほど価格も高くなるのが一般的です。
理由②:経年劣化してしまうから
外壁塗装は経年劣化するもの。この経年劣化の原因となるものは、直射日光による熱や紫外線、雨風、地震の揺れなどです。
そして経年劣化が進行すると、
- 雨漏り
- すきま風
- ひび割れ
- 剥がれ
- 膨れ
- 苔や藻
- カビ
- サビ
…といった劣化症状が現れ始めます。
特に、雨漏りは天井や壁のクロスに発生したシミで気づくことが多いのですが、この時点ではすでに建物の木材が腐っていたり、鉄骨がサビている可能性が高く、建物自体の耐久性や安全性が懸念される状態です。
そのため、外壁塗装メンテナンスの必要性が非常に高い状態だと言えるでしょう。
理由③:健康被害につながる恐れがあるから
外壁塗装の劣化は、健康被害を引き起こす恐れもあります。
たとえば、外壁塗装の劣化によって塗膜が剥がれ、その隙間から雨が侵入すると雨漏りが発生しやすくなります。雨漏りが発生すると、建物内の湿度が上昇し、カビが繁殖しやすい状態に。
カビは、くしゃみや鼻水などのアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、気管支喘息、結膜炎といったアレルギー症状を発症させる要因になるだけでなく、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症やカビ中毒といった重篤な症状を発症させる可能性もあります。
外壁材や室内にカビが発生していれば、外壁塗装メンテナンスの必要性が高い状態だと言えるでしょう。
理由④:補修費用がどんどん高くなるから
外壁塗装に限らず、建物のメンテナンスを先延ばしにしていると、修復費用がどんどん高くなっていきます。
というのも、劣化症状が進行していると外壁を塗装するだけでは改善ができず、外壁材を部分的に修復したり、外壁材全体の張り替えが必要になる場合があるからです。
ちなみに、外壁塗装メンテナンスの費用相場は、1平方メートルあたり1,700〜5,000円程度となっています。これが部分補修になると、1箇所につき1〜10万円程度かかり、外壁材の張り替えとなると1平方メートルあたり7,000〜9,000円程度と約2〜4倍になってしまいます。
そのため、無駄な出費を抑えるには、メーカーから推奨された耐用年数を守ることが重要なポイントとなります。
理由⑤:美観が低下するから
外壁塗装などのメンテナンスを定期的に行う必要があるのは、建物における外観の見た目を維持するためでもあります。
汚れが目立つ外壁は清潔感が損なわれ、訪れた人に良い印象が与えられないどころか、不快にさせてしまうことも。特に、工場や倉庫といった事業用建物の場合は、クライアントや顧客からの信頼や従業員のモチベーションを低下させてしまう可能性もあります。
建物自体の印象はもちろんですが、資産価値を落とさないためにも、定期的なメンテナンスで外壁の美しさを維持することが大切です。
【関連記事】外壁塗装をしないとどうなる?劣化を放置することで生じる問題点
【関連記事】外壁塗装の剥がれを放置すると?原因・補修方法・費用相場を解説
外壁塗装を検討する必要性が高いケースは?

まで、外壁塗装におけるメンテナンスの必要性とその理由についてまとめてきましたが、実際に外壁塗装を検討する必要性が高いのは、どのようなケースなのでしょうか?
ここからは、外壁塗装を検討する必要性が高いケースについて解説していきます。
- 前回の外壁塗装から10年以上経過している
- チョーキング現象が起きている
- ひび割れ・剥がれが発生している
- 外壁や屋根から雨漏りしている
前回の外壁塗装から10年以上経過している
外壁塗装を検討する必要性が高いケースの1つ目は、前回の外壁塗装から10年以上経過している場合です。
外壁塗装でよく使われるウレタン塗料やシリコン塗料は、6年前後でチョーキング現象が発生しやすくなり、メンテナンス時期である10年前後になると、塗膜のひび割れや剥がれの発生が増える傾向があります。
| 外壁塗装からの年数 | 劣化症状 | 必要性 |
|---|---|---|
| 〜2年 | 汚れ・変色 | なし |
| 〜6年 | チョーキング現象 | ややあり |
| 〜8年 | カビ・苔・藻の発生 | 場合によってあり |
| 〜10年 | ひび割れ | あり |
| 10年〜 | 剥がれ・膨れ | あり |
専門家でない限り、劣化症状の進行具合を判断するのは難しいもの。10年という年月を節目に、メンテナンスの必要性があるかどうかの確認を含めて、一度プロに見てもらうのがおすすめです。
チョーキング現象が起きている
チョーキング現象とは、外壁の表面を手で触るとチョークのような白い粉が付着する状態のこと。ほかにも白亜化現象と呼ばれることもあります。
チョーキング現象が起きる原因は、塗料に含まれている顔料が紫外線や雨によって分解され、表面に浮き出てしまうことによるものです。
チョーキング現象を放置していると、外壁塗装の防止機能が低下し、雨水が外壁材に染み込んでしまうことも。チョーキング現象の発生は外壁塗装の劣化を意味しますので、早めにメンテナンスを行う必要性があります。
ひび割れ・剥がれが発生している
外壁塗装のひび割れや塗膜の剥がれは、メンテナンスが必要だという合図なので注意が必要です。
小さなひび割れや剥がれであれば、ホームセンターなどで売られている家庭用コーキング材やセメント粉でDIYできますが、あくまで応急手当てです。
ひび割れや剥がれが目立つ程に進行していると、構造内部に深刻なダメージを負っている可能性があり、大変危険な状態です。これは、早めにメンテナンスを行う必要性があるため、リスクを回避するためにも早めに信頼できる業者に相談してましょう。
外壁や屋根から雨漏りしている
すでに外壁や屋根から雨漏りしている場合は、外壁塗装だけで修復できない可能性があります。
そのため、外壁塗装の専門業者ではなく、リフォーム会社や工務店など、外壁材や屋根の張り替えを行っている業者に依頼する必要があります。
ただし、中には外壁塗装だけで修復できる可能性もゼロではないため、外壁塗装会社やリフォーム会社などの複数社から相見積もりを取ることをおすすめします。
外壁塗装の必要性が低いケースは?

では次に、外壁塗装を検討する必要性が低いケースについて見ていきましょう。
外壁塗装の必要性が低いケースとしては、
- 外壁材がタイル・レンガ・樹脂系サイディング
- 外壁や屋根の色あせ
- 汚れや苔の発生
といった状況があげられます。
ただし、「自己判断で決定するのは不安」「必要性は低いかもしれないが心配」という場合は、遠慮なく業者に相談すると良いでしょう。目では確認できない劣化症状が早期に発見できることもあります。
ですので、あくまで目安程度として参考にしてください。
外壁材がタイル・レンガ・樹脂系サイディング
タイルやレンガといった外壁材は、外壁塗装が不要です。
稀にタイルやレンガに塗装を施されている場合がありますが、この場合はほかの外壁材と同じように10〜15年程度で塗装メンテナンスをする必要があります。
また、樹脂系サイディングは外壁材そのものに顔料が練り込まれているため、塗装の必要がなく、色あせや剥がれといった劣化症状もありません。
外壁や屋根の色あせ
外壁や屋根が色あせしている程度では、外壁塗装を実施する必要性は低いです。
というのも、外壁塗装から1〜2年も経てば、雨風や直射日光などによって色あせてくるのが普通で、色あせによって防水効果などの保護機能は低下していないからです。
汚れやコケの発生
外壁に汚れやコケが発生していても、外壁塗装のメンテナンスを急ぐ必要はありません。
外壁塗装は外気にさらされていますので、雨風や砂埃、排気ガスなどが付着するものです。ホースなどを使って水をかけるだけでも表面の汚れは流れていきますし、特に汚れや苔が目立つ箇所にはスポンジやブラシを使って掃除することもできます。ホームセンターなどで外壁汚れ専用の洗剤も販売されていますので、汚れのタイプに合ったものを活用してみてください。
また、外壁全体の洗浄は年に1〜2回程度が望ましいと言われていますが、普段から簡単な掃除をしていれば2〜3年に1回のクリーニングでも美しさを維持することが可能です。
外壁塗装と屋根塗装の同時メンテナンスで費用をカット
ここまで外壁塗装の必要性や、メンテナンスを検討すべき劣化症状についてまとめてきましたが、実は外壁と屋根を同時に修繕することが多いのをご存じでしょうか?
その理由は、それぞれの耐用年数にあります。
前述した通り、外壁塗装は10〜15年ごとにメンテナンスするのが一般的ですが、屋根塗装の耐用年数も10〜15年であるため、屋根と外壁を同時期に修繕するのが効率的なのです。
特に外壁や屋根といった広範囲に及ぶ修繕工事の場合、足場の設置が必要となりますが、屋根と外壁の塗装を同時に行うことで足場の組立が1度で済み、結果的に費用も安くなるというメリットがあります。
なお、足場の運搬・組立・解体にかかる費用相場は、1㎡あたり700〜1,200円程度。一般的な戸建住宅で15万円前後、マンションや工事などの大規模修繕になると100万円以上はかかりますので、外壁と屋根の同時メンテナンスで費用を大幅にカットすることが可能です。
外壁塗装の必要性を知って大惨事を防ごう!
すでに外壁塗装にひび割れやカビなどが発生している・耐用年数をすぎているなどの場合は、メンテナンスの必要性が非常に高い状態です。建材の腐食により建物が倒壊した事例もありますので、早めにメンテナンスされることをおすすめします。
そして、まだ外壁塗装する必要性が低い場合は、簡単で良いので外壁及び外壁周辺の掃除を実施するなど、小まめなメンテナンスで建物を長く美しく維持していきましょう。
【関連記事】外壁塗装の失敗例まとめ!失敗を回避するポイントも解説【施工例あり】
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今回は外壁塗装におけるメンテナンスの必要性についてご紹介しました。
外壁塗装の劣化を放置してしまうと、深刻なダメージにつながり兼ねません。外壁塗装は、建物の美観を維持するためだけではなく、建物そのものの防水性を高めて紫外線や雨風から保護するという役割があります。だからこそ、定期的にメンテナンスを行い、性能を維持する必要性があるのです。
皆さまの大切な建物を長く維持していくためには、診断や知識をもとに適切な塗装工事を行うことができる、多くの実績のある業者を選ぶのが安心です。
私たち「白鳳」は、大規模修繕を強みとする建築工事及び塗装工事業者です。外壁や屋根の塗り替えだけでなく、リフォームや建材の張り替えも、ぜひ私たちにお任せください。
また、弊社は外壁・屋根塗装メンテナンスの他にも、床や内装、タンク、配管、建具などの塗装メンテナンスも得意としています。ご相談は無料となっておりますので、大規模修繕でお悩みのマンションオーナー様はぜひ一度お問い合わせください。


















