外壁塗装の手順・流れとは?知っておきたい外壁塗装の注意点を解説
2024年4月16日


建物の外観を美しく保つためには、定期的に外壁を塗装する必要があります。
しかし、実際に外壁塗装を検討するとなると、
「外壁塗装はどんな工程が必要?」
「事前に工事の手順や流れを把握しておきたい」
…と考える方も多いはず。
そこで、この記事では外壁塗装における工程の種類や手順、そして外壁塗装の注意点について解説していきます。
マンション・ビルなどのオーナー様や管理者の方など、これから外壁塗装を検討する方の参考になるように、一般的な外壁塗装の手順をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
<目次>
外壁塗装の施工手順
では、外壁塗装の手順について詳しく見ていきましょう。
外壁材や施工内容によって工程に多少の違いは出ますが、大まかな手順・流れは下記の通りです。
- 現場確認
- 近隣挨拶
- 足場の設置
- 高圧洗浄
- 下地処理
- 外壁塗装(下塗り)
- 外壁塗装(中塗り)
- 外壁塗装(上塗り)
- 完了検査
- 足場の解体・完成
それでは、次から施工の手順について一つずつ解説していきます。
外壁塗装の施工手順①:現場確認
外壁塗装の現場確認では、外壁の劣化状況、塗装の面積、外壁の素材など、施工を行う上で必要になる情報を細かく確認する必要があります。
というのも、外壁と一口に言っても、周囲の環境で劣化具合や汚れ方などに違いが出るほか、建物の東西南北によっても状態が異なる場合があるためです。
例えば、南面や西面は日差しを受けやすいため、紫外線による経年劣化が多く見られます。一方で、北面は日が当たりにくく湿気がこもりやすいため、カビや藻、苔の発生が多い傾向にあります。
そのため、しっかりと現場確認を行い、建物にあった塗装のやり方や塗料選びをすることが重要です。

外壁塗装の施工手順②:近隣挨拶
外壁塗装を行う際には、作業中に住民や近隣の方々に迷惑をかけてしまう可能性があるため、事前に挨拶を行います。
近隣への挨拶では、予定される工事内容や期間、発生する可能性がある騒音や匂いについて丁寧に説明し、理解と協力をお願いすることが重要です。これにより、周囲の方々に安心感を与え、円滑な工事進行を図ることができます。
また、挨拶のタイミングは、施工の1週間前頃が適切です。早すぎると忘れられる可能性があり、遅すぎると唐突すぎると受け取られる恐れがあるため、適切なタイミングを見計らって挨拶に伺うようにしましょう。
外壁塗装の施工手順③:足場の設置
外壁塗装を行う際には、建物の高さや施工範囲に応じて足場を設置することが一般的です。
高い場所での作業でも、足場があることで作業がしやすくなるだけでなく、安全対策の面でも重要な役割を果たします。また、足場を組めば防護ネットを設置することができるため、塗料の飛散や落下物の防止にも役立ちます。
なお、厚生労働省が定める「労働安全衛生規則」においても、2m以上の高所作業を行う場合の足場の設置が求められています。安全性や品質を確保しながら外壁塗装を行うには、足場の設置も重要な手順の一つとなります。
外壁塗装の施工手順④:高圧洗浄
外壁塗装の基盤作りとも言えるのが、高圧洗浄。この高圧洗浄は、十分な時間と手間をかけて行う必要があります。
なぜなら、高圧洗浄を行わないと、外壁表面に付着したカビやコケなどによって塗料が外壁に十分に密着せず、塗膜が剥がれやすくなる可能性があるからです。
また、塗装の表面が劣化している場合には、塗膜が粉っぽくなるチョーキングという現象が生じることもあるので、これもしっかりと落とすようにしましょう。
このように、外壁塗装の耐久性や美観を確保するためにも、高圧洗浄で汚れやチョーキングを丁寧に洗い流すことが重要です。
外壁塗装の施工手順⑤:下地処理
外壁塗装の施工手順の中で、重要な作業の1つが下地処理です。
下地処理は、外壁表面の凹凸を整え、塗装の密着性を高めるために行われます。この作業によって、塗料が均一に塗布され、美しい仕上がりを実現することができます。
この下地処理には、主に以下の作業が含まれます。
ケレン作業:古い塗膜や汚れを除去し、表面をきれいにする作業
ひび割れ補修:外壁に生じたひび割れを修復する作業
コーキング補修:外壁のコーキング材が劣化している場合に、補修を行う作業
これらの作業を丁寧に行うことで、塗装の耐久性や美観を向上させることができます。しかし、下地処理は見た目にはあまり目立たない作業ということもあり、手を抜かれがちな部分でもあります。
トラブルを避けるためにも、見積もりの段階で下地処理の内容や必要な予算について細かく確認し、知識のある専門家や職人などから説明をしっかりと受けることが重要です。
外壁塗装の施工手順⑥:外壁塗装(下塗り)
下地処理が完了した後は、下塗り塗料を塗布していきます。外壁塗装では、下塗り・中塗り・上塗りの計3回塗るのが基本ですが、下地の傷みがひどい場合は、下塗りを重ねて行うこともあります。
この下塗りの役割には、主に以下のようなものがあります。
- 外壁と上塗り塗料を密着させる
- 傷んだ外壁に上塗り塗料が吸収されるのを防ぐ
- 仕上がりを綺麗にする
下塗り作業を怠ると、上塗り塗料の劣化や剥がれを早める可能性があるため、下塗りは外壁塗装において欠かせない重要な作業と言えるでしょう。
外壁塗装の施工手順⑦:外壁塗装(中塗り)
下塗りが乾燥した後、中塗りを行い、塗装の耐久性や美観を向上させます。
この中塗り作業では、下塗りが施された表面に中塗り塗料を塗布していきます。
中塗りの主な役割は以下の通りです。
- 塗装を美しく仕上げる
- 塗料の性能(遮熱性や防水性など)を向上させる
- 仕上げ塗装に厚みを持たせる
このように、中塗り作業を適切に行うことで、仕上げ塗装の塗料をより密着させることが可能に。結果的に、耐久性の向上が期待できます。

外壁塗装の施工手順⑧:外壁塗装(上塗り)
次に、外壁塗装の最終作業である「上塗り」を行います。
この上塗りは、外観の美しさを決定づける役割を持っています。上塗りを行うことで塗料の性能をさらに高めることができ、それがビルやマンション・住宅などの建物の寿命を延ばすことにもつながります。
上塗りの際には、中塗り後の表面に上塗り塗料を塗布していきます。この際、中塗りと上塗りの間隔は、3〜4時間を目安に設定し、最長でも1週間以内に上塗りを行う必要があります。
間隔が短すぎると、色ムラや塗料の劣化が早まる恐れがあり、逆に間隔が長すぎると塗料の密着力が低下し、塗装表面に凸凹が生じる可能性があるため注意が必要です。
また上塗りは、基本的に中塗りと同じ塗料を使用します。中塗りで色をつけ、上塗りで中塗りの色ムラを補正して、同じ塗料を重ねることで、塗料が持つ色合いや性能を最大限に引き出します。
この作業によって外壁が美しく均一な仕上がりとなり、建物の外観を長期間にわたって美しく保つことができるのです。
外壁塗装の施工手順⑨:完了検査
塗装作業が完了したら、仕上がりを確認し、品質の検査を行います。
この完了検査では、以下の項目をチェックしていきます。
- 未塗装や塗りムラがないか
- キズやピンホール(小さな穴)はないか
- コーキングの仕上がりはどうか
- まわりに塗料が飛び散っていないか
これらの項目を丁寧に確認し、塗装作業の品質を検査します。もし不備が見つかった場合は、即座に手直しを行います。
外壁塗装の施工手順⑩:足場の解体・完成
検査を通過したら、足場を解体し、作業現場を片付けて工事を完了させます。
足場の解体作業では、安全に注意しながら段階的に足場を撤去していきます。解体が終了したら、周囲にある作業道具や作業員のゴミを回収し、作業現場を整理整頓します。
この段階で、外壁塗装工事がすべて終了となります。

外壁塗装を行う際のポイントや注意点は?
ここまで外壁塗装の手順について大まかな流れをご紹介してきましたが、実際に外壁塗装を行う際に注意しておくことはあるのでしょうか?
外壁塗装を行う際のポイントをまとめましたので、ぜひ参考にご覧ください。
外壁塗装は「外壁が傷み過ぎる前」に!
外壁塗装を行うタイミングは、「外壁だけ」が劣化している状態であることが理想的です。
具体的には、外壁が過度に傷んでしまうと、部材の腐食や劣化が進んでいる場合があるため、塗装を行うだけでは不十分になる可能性があります。
このような場合、塗装だけでは問題を解決することが難しく、部材の交換や修理が必要となることがあり、それに伴う工事の費用がかさんでしまうリスクがあります。
そのため、外壁が過度に劣化する前に、定期的なメンテナンスとして塗装を行うことが重要です。
また、外壁に気になる点があっても、中には
「気にはなっていたけれど、時間が経ってしまった…」
「汚れてきたなとは思っていたけれど、まだ大丈夫かと思っている…」
…といったように迷っているうちに放置状態になってしまっていることも。
場合によっては、外壁の劣化が進むと塗膜の保護機能が低下し、雨漏りや建物自体の腐食にもつながり兼ねないため、もし、外壁で気になることがあれば、早めに専門の業者に相談することをおすすめします。
【関連記事】外壁塗装の時期はいつが最適?工事のタイミングはどう決めるべき?
【関連記事】外壁塗装って必要?メンテナンスの必要性や塗装を検討するポイントとは?
外壁塗装は業者の選び方が大切

外壁塗装を行う際は、何と言っても業者選びが重要です。
外壁は建物の見た目を左右するだけでなく、建物自体を保護する重要な部分。だからこそ、適切に施工を行ってくれる業者を選ぶことが、建物自体の資産価値を守るためにも大切なのです。
ですので、優良な業者かどうかを確認するためにも、以下のような特徴があるかどうか確認してみましょう。
- 十分な外壁診断を行っているか
- 見積書の工事項目が詳細に記載されているか
- 塗料の商品名が記載されているか
- 下塗り、中塗り、上塗りがされているか
- 工事のメリットだけでなく、デメリットの説明もあるか
- お客様の声をしっかりヒアリングしているか
- 自分の伝えた希望が盛り込まれているか
- 相場よりも安すぎないか
- アフターサービスはしっかりしているか
これらの特徴を備えた業者は、信頼性が高く優良な業者だと言えます。
また、外壁塗装は一度だけでなく、定期的に行う必要があります。だからこそ、長期的な関係が築ける業者を選ぶことが重要なのです。
【関連記事】外壁塗装の失敗例まとめ!失敗を回避するポイントも解説【施工例あり】
大規模修繕・外壁塗装なら白鳳にご相談を!

今回は、外壁塗装の手順について大まか流れをご紹介しました。
外壁塗装は、外部環境によってメンテナンスや補修が時々発生するため、長期的な付き合いができる優良業者に依頼することが、建物を長く安全に保つことにつながります。
私たち「白鳳」は、大規模修繕を強みとする建築工事及び塗装工事業者です。外壁塗装の剥がれ補修だけでなく、外壁全体の塗り替えや屋根塗装メンテナンス、床や内装、タンク、配管、建具などの塗装も得意としています。
白鳳では、お客様のご希望に寄り添った大規模修繕工事を実現しています。ご相談は無料となっておりますので、大規模修繕や外壁塗装でお悩みのマンションオーナー様は、ぜひ一度、私たち白鳳にお問い合わせください。


















