外壁塗装は何年ごとに行うべき?周期の目安と劣化のサインを解説
2024年4月22日


「所有している一戸建てやマンションの外壁塗装は、一体何年ごとに行うべきなのかが分からない」 「そろそろ塗り替えの時期かもしれないけれど、ベストなタイミングが知りたい」
など、外壁塗装の実施時期について悩まれるオーナー様や管理会社様は非常に多くいらっしゃいます。外壁塗装はまとまった費用や足場の設置などの手間がかかるため、どうしても後回しにしたくなる気持ちも分かります。
しかし、外壁塗装は単に建物の見た目を美しくするだけでなく、雨水や紫外線から建物の構造体を守るという極めて重要な役割を持っています。もしメンテナンスを怠って何年も放置してしまうと、外壁材自体が深刻なダメージを受け、本来なら不要だった高額な修繕費用が発生してしまうリスクがあります。
そこで本記事では、外壁塗装を何年ごとに行うべきかという周期の目安や、今すぐチェックしたい塗り直しの劣化サイン、さらに塗装を長く保つための実務的なコツまでを専門業者の視点から徹底解説します。
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<目次>
外壁塗装は何年ごとに行うべき?
外壁塗装は、建物の外観の美しさや耐久性を維持するために、10年〜15年ごとに行われるのが一般的です。なぜなら、外壁は外部環境の影響を直接受ける部分であり、雨風や紫外線などの自然の要因にさらされることで、塗装が劣化し色褪せや剥がれなどが生じてしまうからです。
この劣化を何年間も放置してしまうと、建物全体の美観が損なわれるだけでなく、塗装の防水効果なども低下し、建物の耐久性にも影響を与える可能性があります。
特に、日本の気候は四季の温度変化が激しく、夏場の強い紫外線や台風による激しい雨風が外壁の塗膜を日々傷めつけています。新築時や前回の塗装から10年を過ぎると、目に見えないレベルで防水性が失われ始め、外壁材自体が水分を含みやすくなります。
これを放置すると、建物の骨組みそのものに湿気が及び、大規模な構造改修が必要になるケースもあります。したがって、一律の期間だけで判断するのではなく、定期的な建物診断を通じて建物の「健康状態」を正しく把握し、適切なタイミングで修繕を行うことが実務上とても重要になります。
そのため、塗装をせずに10年以上経過したり、建物の外壁に劣化のサインが現れたりした場合は、早めに塗り替えることを検討しましょう。
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外壁塗装を検討すべき劣化のサイン
外壁塗装を検討すべき劣化のサインには、主に以下のようなものがあります。
色あせ
外壁の塗膜が日光や風雨にさらされることで、塗料の中の樹脂や顔料が劣化して、色が褪せたりツヤが失われたりすることがあります。
元の色味と変わってきたと思ったら、劣化が始まっているサインです。しばらくは様子見でも構いませんが、早めに塗り替えを検討しましょう。
色あせは塗膜劣化の最初のサインであり、この段階で専門業者に一度簡易的な建物診断を依頼しておくと、将来の予算計画が立てやすくなります。
カビやコケ
塗料の撥水効果が低下すると、外壁が湿気を吸収してしまい、特に日当たりの悪い北面の外壁では、カビやコケが生えやすい傾向があります。
このようなカビやコケは、ブラシや高圧洗浄機などを使用して清掃を行うことでほとんど除去できるでしょう。
しかし、清掃だけでは根本的な解決にはなりません。カビやコケは塗装の劣化の初期段階でもあるため、専門業者に相談して塗装の塗り直しをすることをおすすめします。
カビやコケが繁殖しているということは、すでに塗膜の防水機能が低下し、外壁が常に水分を帯びている証拠です。特に湿気を好む日当たりの悪い面では、放置すると構造体の腐食スピードを加速させる原因となるため、高圧洗浄とセットでの早期の塗り替えが必要です。
チョーキング

チョーキングとは、外壁の塗膜が劣化して白く粉を吹く現象のことです。外壁を触って手に白い粉がつく状態になると、塗装が必要なタイミングだということなので、この段階で塗装をしておけば、これ以上劣化が進むのを抑えることができます。
チョーキングが発生しているにもかかわらず、それを何年も放置してしまうと、劣化がさらに進行し、塗膜の下にある外壁材が水や湿気を吸収しやすくなります。
その結果、塗装だけでなく、外壁材の修繕が必要になる可能性が高くなります。このような状態になる前に、チョーキングが生じた段階で塗装を行うのが良いでしょう。
チョーキングは、塗料に含まれる樹脂が紫外線で分解され、顔料だけが粉状になって表面に浮き出てくる現象です。これを「まだ大丈夫」と数年も放置してしまうと、外壁材が雨水をダイレクトに吸収し、ひび割れや反り、最悪の場合は雨漏りへと直結する危険な状態へ移行してしまいます。
塗膜の剥がれ
塗膜の剥がれは、外壁材と塗膜部分の密着性が失われることで生じます。この場合、塗装の下地や外壁材が露出している状態となり、建物を保護する役割が十分に果たせなくなるため、早めの塗り替えが必要です。
もし塗膜の剥がれを何年も放置してしまうと、外壁材がさらなる劣化や損傷を受ける恐れがあります。また、剥がれた塗膜部分が風雨や紫外線にさらされることで、建物の耐久性が低下し、修復費用が増加する可能性もあります。
したがって、塗膜の剥がれが見られた場合は、早急に専門業者に相談し、塗装の修復を検討することが重要です。
塗膜の剥がれや膨れが発生している箇所は、すでに外壁を保護するバリアが「ゼロ」になっている状態です。剥がれた部分から侵入した雨水が外壁材の裏側に回り込むと、周囲の健全な塗膜まで次々と剥がれを誘発し、補修にかかる下地処理の費用が跳ね上がる原因になります。
【関連記事】外壁塗装の剥がれを放置すると?原因や補修費用相場をプロが解説
ひび割れ
ひび割れは、建物の美観が損なわれるだけでなく、ひび割れの隙間から雨水が侵入して建物内部に浸み込む危険性があります。
この雨水の浸入は、建物内部の壁や天井に水の浸透を引き起こし、カビや腐敗の原因となります。さらに、ひび割れによって壁や柱などの構造部材が損傷する可能性もあります。
ひび割れを何年も放置すると、その状態が悪化し、修復が難しくなるばかりか、修復費用も高額になる可能性があります。そのため、ひび割れが見られる場合は、早急に専門業者に連絡して点検や修復を行うようにしましょう。
ひび割れ(クラック)には、髪の毛ほどの細いヘアクラックと、幅0.3mm以上の構造クラックがあります。特に構造クラックは、建物の揺れや歪みが原因で発生していることが多く、雨水が確実に建物の内部へ浸入する経路となります。見つけ次第、シーリング材による適切なひび割れ補修と再塗装を行うことが必須です。
雨漏り
雨漏りは、外壁の劣化によって雨水が建物内部に浸入する現象です。
外壁の劣化によって雨水が建物内部に浸入すると、建物の損傷やカビが発生してしまい、最悪、天井や壁などから雨水が滴り落ちて建物内部の家具や床、電化製品などに被害を与えることがあります。
そのため、もし雨漏りが見られる場合は、塗装の塗り替えだけでは対処できない可能性が高いでしょう。外壁の点検および修復を行い、必要に応じて外壁塗装を行うことが重要です。
雨漏りが発生している場合、すでに外壁の表面だけでなく、防水シートや下地木材、さらには室内のクロスにまで水が回っています。この状態になると、単に上からペンキを塗るだけでは絶対に直りません。原因箇所を特定するための目視調査や散水調査を行い、下地の腐食部分を交換・修復した上で、最終的な仕上げとして外壁塗装を行うという重層的な改修工事が必要になります。
外壁塗装を長く保つコツ

外壁塗装を長く保つコツは以下の通りです。
耐用年数が長い塗料を選ぶ
外壁塗装の耐用年数は、塗料の種類やグレードによって異なります。耐用年数が長い塗料を選ぶことで、外壁塗装の時期を遅らせることができます。
一般的な目安として、外壁に使われる塗料の耐用年数は以下の通りです。
- アクリル塗料(5〜6年)
- ウレタン塗料(8〜10年)
- シリコン塗料(10〜15年)
- ラジカル制御塗料(10年〜15年)
- フッ素塗料(15〜20年)
- ピュアアクリル塗料(15年〜20年)
- 光触媒塗料(15年〜20年)
- 遮熱塗料(15〜20年)
- 無機塗料(15〜20年)
特に耐用年数が長い塗料は「フッ素塗料」です。
フッ素塗料は、耐用年数が長いうえに、防水性、耐熱性、汚れへの強さ、防カビ性など高い機能を備えています。また、長持ちするため塗り替えスパンが長く、トータルで考えるとコストパフォーマンスに優れています。
他にも「ピュアアクリル塗料」「光触媒塗料」「遮熱塗料」「無機塗料」がありますが、これらの塗料はフッ素塗料と比べるとシェア率が低く、価格も比較的高い傾向にあります。
近年では、一戸建てだけでなく中大規模のマンションや商業ビルでも、将来のメンテナンス回数を減らす目的で、耐久性の高いシリコン塗料やラジカル制御塗料、さらには無機塗料を選択するオーナー様が増えています。初期の工事費用(イニシャルコスト)は高くなりますが、次の塗り替えまでの期間を長く引き延ばせるため、長期的なトータルコストを抑える賢い選択肢となります。
【関連記事】外壁の塗り替え費用の相場は?塗料の種類・安くするコツは
業者に定期メンテナンスをしてもらう
外壁塗装の劣化を防ぐためには、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。
業者に定期的な点検や補修を依頼することで、塗膜の劣化や汚れ、ひび割れなどの問題を早期に発見し、適切に対処することができます。これにより、小さな問題が大きなトラブルに発展する前に修復することができるでしょう。
また、定期メンテナンスを受けることで、外壁塗装の耐久性を向上させ、長期間美しい外観を保つことができます。業者による専門的なメンテナンスは、適切な技術と知識を備えたプロが行うため、品質の高いサービスが期待できます。
定期メンテナンスの実務としては、年に1回程度の目視チェックや、台風・大雨の後のセルフチェックが有効です。専門業者による定期点検を取り入れることで、シーリングの破断や小さなひび割れを「早期発見・早期治療」することができ、足場を組むような大がかりな工事の回数を最小限に抑えることが可能になります。
技術力の高い専門業者に依頼する
外壁塗装を長持ちさせるためには、技術力の高い専門業者に依頼することが重要です。
なぜなら、外壁塗装は専門的な知識や経験が必要な作業であり、素人が行うと不適切な塗装や施工ミスが生じる可能性があるからです。
技術力の高い専門業者は、適切な塗料の選定や施工方法の提案、作業中の安全管理などをきちんと行い、耐久性の高い外壁塗装を実現することができます。
また、専門業者に依頼することで、アフターサービスや保証制度も受けることができ、塗装後のトラブルにも迅速に対応してもらえます。
外壁塗装を検討している方は、経験値の高い専門業者を探して相談してみると良いでしょう。
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